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運用ルールを守り効率良い治療を実現

矢吹病院
Web電子カルテEcru

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医療法人社団清永会 矢吹病院外観

山形駅から車で20分ほど。開発が進み、多くの新興住宅や大型ショッピングセンターが立ち並ぶニュータウン・嶋地区にある矢吹病院は、腎障害の精密検査や慢性腎不全の透析治療などを行う腎臓病専門病院です。系列の3つのクリニックと連携し、患者が治療をしながらでも快適な生活を送れるようサポートしています。

その矢吹病院でWeb電子カルテ「Ecru」を導入したのは、2013年。創立80周年を機に、現在の場所に病院を移転したときでした。電子カルテ導入の経緯と導入後の変化について、病院を運営する医療法人社団清永会の矢吹理事長とスタッフの皆さんにお話を伺いました。


患者さんの日々の生活をどう考えるか それが長期生存に繋がる

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理事長 兼 院長 矢吹氏

まずは、貴院の概要をご紹介ください。

【矢吹理事長】 当院は「矢吹外科病院」として、1933年に開院しました。その後、1977年に人工透析室を開設し、1982年には「矢吹病院」に改名。さらに、山形市周辺に透析施設が不足していたことから、2001年に人工腎透析センターを開設するなど、腎臓病専門の医療機関へと移行していきました。

病床数は、腎透析センターが81床、一般病棟が40床。当院と3つの系列クリニックで連携して、患者さんをサポートしています。





治療において大切にしていることは何ですか。

【政金室長】 患者さん中心の医療を行うことです。当院では「愛POD計画」と呼んでいます。透析治療中でも患者さんに快適に日常生活を送ってもらうため、データありきの医療を提供するのではなく、オリジナルの調査票を使って自覚症状を評価し、一人ひとりに合わせた治療プランを作成しています。

矢吹理事長 外来も、日曜日以外毎日患者さんを受け入れていて、夜の透析も行っています。夜の透析があれば、働きながらでも継続して治療を受けることができます。全ては、患者さんの生活をどう考えるか。患者さんの生活の質の向上が、長期生存にも繋がっていくと思っています。




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腎不全総合対策室長 政金氏

情報発信にも力を入れている印象を受けました。

【矢吹理事長】 塩分を控えてもおいしい食事がとれることを知ってもらうために、当院1階のカフェで、管理栄養士の指導の下、食事会や料理教室を開催しています。ホテルで食事のメニューを作るイベントも開きました。また、健康教室やウォーキング大会を開催した他、You tube"矢吹ちゃんねる"を開設し、当院の医師などが透析や健康に関する情報を発信しています。腎臓病になる前に、多くの人に病気や治療、予防にまつわる話を知ってもらえれば、仮に病気になってしまっても予後が良くなり、高齢者の将来の収益が上がることに繋がるのではないかと考えています。

電子カルテの運用ルールを徹底し、作業効率もアップ

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透析室の皆様



なぜ電子カルテを導入したのでしょうか。

【矢吹理事長】 情報の整理を行うため、また、系列クリニックとより連携した治療を行うためです。当院と系列のクリニックを合わせて、約600人の患者さんがいます。透析治療は長期に亘り、患者さんとも長い付き合いになるため、カルテの量も膨大になります。それを全て紙のまま保存するのは大変ですし、必要な情報を探すのに時間も手間もかかります。電子カルテなら保存場所の心配はないですし、情報も探しやすい。また、当院と系列クリニックでは、施設に合わせ別々の透析部門システムを導入していますが、電子カルテはそれぞれを連携させることができるのも魅力的でした。さらに、全クリニックとネットワークで繋がることで、他のクリニックの患者さんの情報にも簡単にアクセスできる所が便利だと感じたため、導入しました。



導入後の変化をお聞かせください。

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(左から)森谷臨床工学技士 高橋看護師

【政金室長】 出先のクリニックでも仕事ができるので、作業が捗るようになりましたね。電子カルテ導入にあたり、当院では画面や設定を個人で変えることを禁止しました。機械に人間を合わせるようにして、運用方法の統一を徹底して行い、電子カルテ中心に動くようにしました。その結果、ルールさえ覚えれば誰でも簡単に作業できるようになり、情報も整理されわかりやすくなりました。

【高橋看護師】 テンプレートを使うことでカルテの記載様式が統一され、

治療の進捗状況や看護記録、注射履歴、薬の内容の変化もパッと見て分かりやすくなりました。必要な情報を選択できるので日々の看護に役立っています。また、透析用の端末と同じパソコンで作業ができるのも、効率アップに繋がっていると感じます。

森谷臨床工学技士 紙のカルテだと、誰かが見ているときは他の人は作業できなかったのですが、電子カルテは違うパソコンで同じ患者さまのカルテを見ることができます。そのため、治療内容のダブルチェックもしやすくなりました。また、すぐに処置をしなければならないときも素早く情報共有ができるので、患者さまにとっても良いのではないかと思います。



今後JBCCとの関係をどのように築いていきたいですか。

【矢吹理事長】 Ecruは非常に使いやすいですし、系列クリニックとの連携もスムーズになり、患者さん一人ひとりに合わせた治療がしやすくなりました。今後は、他の医療法人とも連携ができるようになると良いと考えています。病院が変わる度に同じ検査を受けなくても済むようになれば、より効率良く迅速に治療ができるようになります。電子カルテを通じ、地域の病院が一体となって患者さんの命を守る体制が作れるように、JBCCにも尽力していただければと思います。







【取材協力】

医療法人社団清永会 矢吹病院

TEL:024-682-8566

http://www.seieig.or.jp/


【アクセス】

JR山形駅から車20分もしくはバス25分

バス:桧町・嶋経由 山形病院行き「嶋ショッピングタウン」バス停下車 徒歩1分

お問い合わせはこちらから矢印