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電子カルテ導入から7年、システム更新も実施

岩国市医療センター医師会病院
Web電子カルテEcru

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岩国市医療センター医師会病院外観

1993年に岩国市医師会により開設された、岩国市医療センター医師会病院。1998年には山口県下で初めて地域医療支援病院に承認され、地域の"かかりつけ医"の支援拠点としての役割を担っています。また、他医療機関や介護施設などとの連携も強化し、地域に密着した医療を提供していることでも知られています。

そんな同院にWeb電子カルテ「Ecru」が導入されたのは、2012年。その7年後、2019年9月にはシステムのバージョンアップも行っています。

電子カルテ導入、更新後の現場の変化について、茶川院長とスタッフの皆さまにお話しを伺いました。


回復期医療を担うことで地域医療に貢献

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院長 茶川治樹氏

まず、貴院の概要をご紹介ください。

【茶川院長】開院から10年ほどは、急性期の患者を受け入れる救急医療機関としての役割を担っていました。その後、病院を取り巻くさまざまな環境変化に対応し、現在では亜急性期から回復期、慢性期を中心とした医療を提供しています。岩国医療圏には回復期リハビリ病棟が少ないこともあり、当院の充実したリハビリ体制には高い評価をいただいています。

病床数は急性期病棟38床、地域包括ケア病棟93床、回復期リハビリテーション病棟50床の計181床。15の診察科の中でも整形外科やリハビリテーション科を強化し、療育センターや訪問看護ステーション、病児保育施設も併設しています。また、近隣の医療機関と提携しながら、地域に根差した医療の提供を心がけています。



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回復期ケア中心に大きな方向転換をとげ、
リハビリに力を入れる

貴院の特色についてお聞かせください。

【茶川院長】急性期医療は独立行政法人国立病院機構岩国医療センター、回復期医療は当院と役割を分担することで、岩国医療圏のニーズに応える医療を提供できるようになりました。当院がリハビリ診療に力を入れ、療育センターを併設する以前は、患者さんは隣県の広島まで通院しなければなりませんでした。それが地元でリハビリができるようになり、地域の皆さまに喜んでいただいています。また、透析の患者さんも受け入れており、透析と専門的なリハビリの受診ができる数少ない病院として、隣接する市町村からの来院もあります。


2012年に電子カルテを導入していますが、その背景を教えてください。

【茶川院長】電子カルテの導入には多額の費用が発生しますが、医者や看護師、職員が働きやすい環境を整備することが優先と当時の医師会長が導入を決断しました。導入したことで私自身も作業量を大幅に減らすことができ、患者さんと向き合う時間が増えたと感じています。


電子カルテが浸透した今だから感じる、さらなる業務効率化の可能性

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左から)大賀事務副部長、河邉師長、
安永看護部長、大崎看護主任、宗内医事課長

電子カルテ導入後の変化やメリットについてお聞かせください。

【河邉師長】電子カルテは、いつでもどこからでも情報を確認できるというのが便利ですね。紙カルテはひとつしかないので、誰かが使っていたら待たねばならず、記録が後回しになりがちで残業も多かったのです。

【大崎看護主任】今はノートパソコンをワゴンに載せて患者さんのもとに行き、その場ですぐに記録ができるので仕事が楽になりました。若い看護師さんのなかには、廊下を歩きながらささっと入力する人もいるぐらいです。

【安永看護部長】医師が持っている端末からカルテを見ることができるため、休日や外出先からも指示を出してもらうことが可能になり、業務をスムーズに行えるようになりました。

【宗内医事課長】私の場合は、さまざまなデータをまとめて対外的に提出する資料や経営に役立てる資料を作ることが多いのですが、電子カルテからの情報加工が容易なので、作業効率が飛躍的に向上しました。


2019年の9月に最新システムにバージョンアップをしましたが、大きな変化はありましたか?

【宗内医事課長】今回の更新の目的は、安全に事業継続するために機器を新しくすることでした。新しい機能の追加もありましたが、基本的な使用感は変わらず、スムーズに遂行できました。

【河邉師長】今回からiPadが新しく導入され、iPadで写真を撮影し、患者さんの状態を簡単に共有できるようになりました。以前は撮影に関する手続きが煩雑で、看護部ではほとんど使用されていませんでした。

【大崎看護主任】それから、病床マップも使いやすくなりました。以前は単なる地図でしかありませんでしたが、病床マップから退室、転室の手続きができるなど、患者さんの情報をマップから変えられるようになってとても便利です。

【安永看護部長】今回の更新で改めて電子カルテについて見直し、「こんなこともできるのか」と、使い切れていない機能がたくさんあることに気づきました。より効率よく電子カルテを使えるように、看護部でも委員会を立ち上げて、情報の共有に努めたいと思っています。


最後に、JBCCとの今後の関係についてお考えをお聞かせください。

【宗内医事課長】導入から7年経ち、今回の更新では、現場に電子カルテの知見がしっかり浸透していると感じました。同時に、運用方法を見直すことで、電子カルテをもっと効率的に使える可能性も見出せました。今後は、運用に関する課題や気づきをもっとJBCCさんに相談して、より当院の運用に沿った活用方法を一緒に考えてもらいたいと考えています。パートナーシップのさらなる強化を期待しています。




【取材協力】

岩国市医療センター医師会病院

TEL:0827-21-3211

http://iwakuni-med.jp/


【アクセス】

JR山陽本線岩国駅 バス5分 

バス:室の木経由 錦帯橋行きまたは新岩国駅行き【医師会病院バス停下車】徒歩2分  

JR山陽新幹線新岩国駅 バス20分

バス:室の木経由 岩国駅行き【医師会病院バス停下車】徒歩2分  

お問い合わせはこちらから矢印