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電子処方箋導入のメリットとは?
―医療情報の共有による医療サービスの向上―

2023.06.06

電子処方箋とは


電子処方箋とは医療機関で発行される処方箋を電子化したもので、質の高い医療サービスの提供、重複投薬等の抑制、業務効率化を目的として厚生労働省が推進し、2023年1月26日から順次導入が始まりました。

電子処方箋を利用すると、医療機関と患者、薬局間の情報共有が効率的に行えるようになります。例えば、複数の医療機関や薬局で処方・調剤された情報を参照し、飲み合わせが悪い薬や重複投薬がないかどうかをチェックできるようになるのです。

近年、患者中心に医療を提供する「ペイシェントファースト」(Patient First)が注目されていますが、電子処方箋の導入によって患者はこれまで以上に安心して薬を受け取ることができるようになるでしょう。



処方から調剤までの流れ


電子処方箋を導入すると、処方から調剤までの流れが効率化されます。まず医師が診察後に電子処方箋を作成し、電子処方箋管理サービスに登録します。薬局では電子処方箋管理サービスにアクセスして電子処方箋を確認。その情報を用いて正確な調剤を行います。

調剤が終わったら、患者に薬を渡し、電子処方箋データを更新します。そうすることで薬を受け取った患者は、マイナポータルや電子版お薬手帳アプリを使って処方された薬の情報を確認できるのです。医療機関、薬局、患者それぞれがシームレスに情報共有できるようになります。

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医療機関、薬局、患者それぞれの導入のメリット

 
では、電子処方箋を導入することで、医療機関、薬局、患者にどんなメリットがあるのでしょうか。


医療機関の場合、直近から過去3年分の処方・調剤情報が閲覧できるようになり、それらを跨いだ重複投薬チェックが活用できることで、より質の高い診療の提供が可能になります。また、自院が提供した処方箋の調剤結果を薬局から受け取ることができるため、ジェネリック薬品への変更等、実際の調剤状況の確認ができるようになります。薬局との連携の観点では、管理サービス上のフォーマットで処方の意図等のコメントを入力することで、疑義照会の手間を省くことができ、より効率的に診療を行うことができます。


薬局でも医療機関と同じように、過去の処方・調剤情報の閲覧が可能になり、より質の高い服薬指導の実施が可能になります。また、調剤結果や伝達事項を管理サービスのフォーマット上から行うことが可能になり、医師とのコミュニケーションが容易になります。処方箋情報がデータで受け取れることで、これまで紙の処方箋から薬局システムに入力していた部分が効率化されます。紙の処方箋の保管や管理が不要となるため、事務作業が軽減されるでしょう。


患者にとっても大きなメリットがあります。まず、紙の処方箋がなくなるため、紛失の心配がありません。お薬手帳が手元になくても、インターネット上で自分の処方履歴を確認できるようになるため、自己管理が容易になります。

処方箋データがリアルタイムで共有されることで医療機関や薬局との連携が円滑になり、重複投薬やお薬の飲み合わせなどの事故を防止できる点もメリットです。

なお、電子処方箋を利用する際、マイナンバーカードを健康保険証として使うことが推奨されています。そうすると引っ越し後も健康保険証として継続して使えるほか、マイナポータルで特定健診や薬剤情報、医療費の確認ができるようになります。また、確定申告の医療控除ができるなどのメリットもあります。



電子処方箋の導入に向けた準備


電子処方箋を導入する医療機関や薬局は、適切なシステムを整備する必要があります。システムを使って電子処方箋データを生成し、送受信や管理を行うため、国や地域の規制や基準に準拠していることが重要です。スタッフが電子処方箋を取り扱えるようになるため、研修や教育が必要になるでしょう。さらに、患者向けの説明やサポート体制も整えなければなりません。



今後の展望と課題


電子処方箋の普及が進む一方で、今後の課題も見えてきます。例えば、システムの安全性やプライバシー保護の問題があります。患者の個人情報や医療情報が含まれるため、データ漏洩や不正アクセスが発生しないようなセキュリティ対策が必要になってくるでしょう。

また、電子処方箋の利用が一部の医療機関や薬局に限定されている現状では、地域間や施設間での情報共有が十分に行われない場合があります。今後は、より多くの医療機関や薬局が電子処方箋に対応し、広範な情報共有が実現されることが望まれます。

さらに、高齢者やデジタル機器に不慣れな人々に対するサポート体制も十分に準備しておく必要もあるでしょう。アクセシビリティや使いやすさに配慮したシステムの開発や運用が求められるのです。



まとめ


電子処方箋の導入は医療機関、薬局、患者にとって多くのメリットをもたらします。効率化やヒューマンエラーの減少、連携の向上など、電子処方箋は現代医療において重要な要素となります。医療機関や薬局は、電子処方箋の導入に向けた準備を進めることで、より良い医療サービスを提供できるようになり、患者にとっても大きな利益が期待できます。
今後の展望としては、システムの安全性やプライバシー保護、地域間や施設間での情報共有の促進、高齢者やデジタル機器に不慣れな人々へのサポート体制の充実などが課題となりますが、これらの課題を克服することで、電子処方箋がさらに普及し、医療の質が向上することが期待されます。
また、電子カルテと連携した新たな医療サービスやアプリケーションが登場することも予想されます。患者の処方履歴や健康状態を分析し、より個別化された医療や健康管理を実現していくことでしょう。


クラウドカルテ「blanc」は、電子処方箋への対応を予定している電子カルテシステムです。今後、電子処方箋の取り扱いがあるかどうかも、病院選びのポイントにもなってくるかもしれません。


最後に、電子処方箋の導入と普及に伴い、医療業界におけるデジタルトランスフォーメーションが加速することが予想されます。これにより、医療機関や薬局がITを活用して、効率的で質の高いサービスを提供することが可能となり、患者の健康と安全に寄与することが期待されます。

IT活用をしていきたいがIT人材が不足している、どこから取り組んでいけばよいかわからない、などのお悩みがありましたら、JBCCまでご相談ください。




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